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捻挫と靱帯損傷

捻挫と靱帯損傷

皆さんは、診察を受けた時に、「捻挫です」と言われたり、「靱帯損傷ですね」と言われたりした事があると思います。捻挫と靱帯損傷は、どう違うのでしょうか。

捻挫とは、関節に力が加わって、骨以外の靱帯や関節包などの軟部組織が損傷される事です。このうち骨と骨の位置関係がずれたものは脱臼で、ずれのないものが捻挫になります。捻挫を起こした時に靱帯を損傷していれば、すべて靱帯損傷になります。一般的には、捻挫の方がやや軽症と考えられている方が多いように思いますが、捻挫をした場合、靱帯の損傷も伴っている事が多いので、同じと考えても良いと思います。

それでは、靱帯とは何でしょうか?骨と骨をつないで、関節を作り、関節が動いても脱臼しないようにつなぎとめている線維組織をいいます。靱帯は、多少の伸縮性があり、外力が加わると、わずかですが伸びます。さらに外力が加わると靱帯の一部分が切れ、最後には完全に断裂します。わずかに伸びた程度の損傷を1度、部分的に断裂したものを2度、完全に断裂したものを3度の損傷と呼びます。1度では圧痛はありますが、腫れはほとんどない事が多く、2度では痛み、腫脹、圧痛も見られ、3度になると痛み腫脹も顕著で動揺性が見られ、脱臼を起こしていることもあります。

治療は、靱帯の損傷の程度によりますが、保存療法が原則で、包帯固定や装具やギプスによる治療が行われます。ただし、受傷した関節の場所、年齢や職業、スポーツをどの程度するかによっては手術治療が必要になる場合もあります。サッカー選手やスケート選手が膝の前十字靱帯の再建手術を受けたといった記事を、どこかで見たことがある方が多いのではないでしょうか。膝関節の関節内にある前十字靭帯は、断裂すると保存的に治療しても再生することはありません。日常生活では支障がないことが多いのですが、スポーツをする際には、痛みや膝に力が入らなくなるなどの症状が現れるため、スポーツ選手には手術が行われることが多いのです。注意しなければいけない靭帯損傷の一つです。

以上、なかなか分かりにくいかと思いますが、捻挫で診療を受ける時に、少しでも参考にしていただければ幸いです。

(日本整形外科学会ホームページ、ウィキペディアを参考にしました)

野田医院 野田 清大 先生 平成26年1月

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