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「HbA1c」ってご存じですか?

HbA1c

秋の健診シーズンになりました。日野市の住民健診は市民が忘れないように基本的に誕生月に近いところで健診ができるようにしているはずなのですが、やはり秋が一番多いようです。

健診で大事なチェックポイントは症状のない疾患の発見です。皆さんの一番気にされているであろう癌の発見も大事なポイントですが、次に大事なのはいわゆる成人病(生活習慣病)です。私が専門とする糖尿病も初期には全く症状がありません。皆さんには糖尿病は過食の人が太ってなる贅沢病と思われていますが、インスリンが出ない体質を親からもらってしまうと、例え太っていなくても若干肉付きが良くなったり、運動不足などが加わるだけでも発症します。「うちの家系には糖尿病はいないから」という声も良く聞きますが、本当に遺伝素因がないかどうかは、糖負荷検査までやって初めてわかること。全く健診を受けていない方の罹患の有無は判りません。また、少々血糖が高くても「症状がない」「調子が良い」などを理由に「自分は糖尿病 じゃない」と考えてしまう方が多いので、「うちの家系には糖尿病がいる」はあてになるのですが「うちの家系には糖尿病はいない」はあてにできません。

健診では血糖以外に「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」という指標を使います。HbA1cは血糖のように食事をすると瞬時に上がるような数値ではなく、1~2ヶ月単位でゆっくり変化する指標なので、検査前の食事やたまたまの最近の出来事に左右されず安定していて、診断するには便利な指標です。

4.7~5.9:正常値、5.6~5.9:正常高値(それ未満の場合に比べ将来の糖尿病発症や動脈硬化発症リスクが高い)、6.0~6.4:境界型糖尿病(まだ糖尿病かそうでないか判別出来ないので糖負荷検査を勧める)で6.5%以上は糖尿病(強く疑われるので直ちに医療機関を受診のこと)を疑います。 HbA1cが高くなって来た時はかかりつけの先生に良く話を伺ってください。

朝比奈クリニック 朝比奈 崇介 先生 平成25年10月

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