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学校における色覚検査について

新しい不整脈治療:NOAC

平成15年度より、それまで小学4年生で行われていた学校での色覚検査が必須項目から削除され希望者のみの個別検査となりました。実際には検査の必要性など周知が不十分だったため、ほとんど行われていない状態でした。その後約10年経過し、近年自身の色覚の特性を知らぬまま進学・就職等で希望する進路を断念せざるをえないといった問題が生じています。

色覚異常は、男性の約5%(20人に1人)女性の約0.2%(500人に1人)の割合で存在し、女性の10人に1人はその保因者になります。そのほとんどは日常生活には何の支障もきたさず、自覚されないまま生活されています。頻度からいえば、男子生徒に関しては1クラスに1人いることになり、女子生徒は2人の保因者がいることになります。決して稀なことではありません。また、その程度も過半数の人は中等度以下で、色覚異常であっても決して白黒の世界ではありません。暗い所で色の判別がしにくかったり、微細な色調の変化がわからなかったりする程度の人がほとんどです。

新しい不整脈治療:NOAC

色覚異常は大部分が先天的なもの(稀に眼疾患が原因で生じる後天性色覚異常もありますが、)で進行・悪化するものではなく、特別な治療法があるわけでもありません。進学に関しても現在ほとんどの大学の学部で問題なく可能になっています。ただ一部の職種(パイロットや警察官等)ではその程度により制限があります。色彩デザイナーなど色に関係する職種では不利益になるケースが考えられます。このような点を踏まえ、来年度からの学校保健安全法の改正に伴い、小・中学校の健診で色覚検査を実施(小学4年生と中学1年生の予定)することになりました。学校での色覚検査の削除の背景には、差別や偏見、そして「いじめ」につながるといった問題もあったようです。今回の検査再開については、児童のプライバシー保護に充分配慮し実施する必要があると思われます。児童・保護者の方をはじめより多くの方々に、色覚異常についてご理解の上、検査施行に関してご協力お願いいたします。

天野眼科医院  天野 尚先生
平成27年11月

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